「お墓ディレクターの資格取得に興味がある」
「資格の取り方や難易度はどのくらい?」
「求人ニーズや転職に有利になるのか知っておきたい」
お墓は昔からあるものですが、価格や流行りの形状は時代と共に大きく変わります。なにより高額な買い物となるため、どのように建立すれば良いか不安がある方も多いのではないでしょうか。
そんなときに頼りになるのが、お墓に関する深い知識を持った専門家であるお墓ディレクターです。
価格や建て方に不安や悩みを抱える方たちへ最適なアドバイスをし、お墓の建立をサポートしてくれます。高齢化社会において今後ますますのニーズが期待できる職種です。
とはいえ、お墓ディレクターの資格取得者は2023年で4,415名と、全国的にはそれほど多い人数ではありません。
そこで本記事では、お墓ディレクターの役割から仕事内容、資格取得方法や就職や転職での求人情報や将来性まですべてご紹介いたします。
お墓ディレクターの資格取得に興味がある方はもちろん、霊園や墓石販売などの職場での就労を検討されている方にとって有益な情報をご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
お墓ディレクターとは、お墓の建立を検討されている方が迷いなくスムーズに購入できるようにサポートする専門家のことです。
お墓に関する幅広い知識を持っており、お墓の種類や形状だけでなく、石材の種類や加工法、墓地や埋葬に関する法律、供養などにも精通しています。
お墓ディレクターに相談することで、お墓の知識がまったくなくても、安心してお墓を建立することができるでしょう。
一般社団法人 日本石材産業協会が認定した試験に合格すると、「お墓ディレクター」と名乗ることができます。
お墓ディレクターの仕事は、お墓に関するあらゆる相談や悩みを持つ方に対し適切な提案を行うことです。
具体的には下記のようなアドバイスや説明を行います。
お墓に関する業務内容のため、墓石販売店や霊園などが主な働き場所となるでしょう。
また、お墓ディレクターは、お墓の建立を手助けするだけでなくお墓を建てる施主の精神的な不安や悩みを軽減するのも大切な役割です。
お墓ディレクターは、一般社団法人 日本石材産業協会が認定する試験で、2023年時点で、全国のお墓ディレクターは4,415名です。
お墓ディレクターの試験には、1級と2級があり、それぞれ受験資格と試験内容が異なります。お墓に関する仕事に携わっている人のみが受験可能です。
合格者には、お墓ディレクターの認定証となるIDカードが交付されます。また、1級、2級ともに有効期限は5年ごとに更新手続き(更新料:3,300円)が必要です。
画像引用元:https://www.japan-stone.org/ohaka/pdf/ohaka_exam_yoko19.pdf
2級 | 1級 | |
試験内容 | 筆記試験(マークシート式:100問) | 筆記試験(マークシート式:50問記述式:5問) |
受験資格 | ・お墓及びお墓の関連業に携わる者・本会会員及び会員企業の従業、・全国建築石材工業会(全建石)会員(業種問わず)・本会がお墓及びお墓の関連業に携わると認めた者 | ・2級資格取得者 |
受験料(税込) | 30,800円 | 30,800円 |
更新料(5年) | 3,300円 | 3,300円 |
合格基準 | 70点以上 | 70点以上 |
情報引用元:https://www.japan-stone.org/ohaka/pdf/ohaka_exam_yoko19.pdf
お墓ディレクターの合格率は、2級は80%以上。1級は30%ほどです。2級はすべてマークシート式ですが、1級の試験では100〜200字の記載が必要な記述式の問題があるため、2級よりも低くなっています。
協会ホームページから、過去の検定試験の問題と解答が閲覧できます。合格率が80%を超える2級でも、知識のない人にとってはかなり難しい問題かもしれません。
【試験内容から抜粋】
◎次の各文の内容が正しい場合には正の箇所を、誤っている場合には誤の箇所を、
それぞれマークしなさい。
1. 仲間の死を悼という精神活動は、唯一人間だけが、“埋葬”という具体的な形で残してきま した。
2. 仏教では、「死後」、地 獄 ・餓 鬼 ・畜生 ・修 羅 ・人間・天という6つの世界のいずれかの世界 に生まれかわるといわれており、このことを六 波 は 羅 蜜 といいます。
3. 日本では 3 月と 9 月の春分の日・秋分の日を「彼岸の中日 」として、お墓参りをする習慣が あります。
4. 大日如来の宇宙観を図示したものが「両界曼荼羅」です。
5. 人が亡くなって「天に帰った先祖の霊魂をわが家に呼び戻し、これを敬ってもてなしの祭祀 をする」のが、伝統的な中国の「先祖祭祀」「祖先崇 拝 」の儀礼です。
情報引用元:https://www.japan-stone.org/ohaka/pdf/19_grade2_problem.pdf
お墓ディレクターの試験は、同協会が発行する「お墓の教科書 改訂2020年版」から出題されます。テキストは、協会ホームページからも注文可能です。
受験料が3万円と一般的な試験と比較して高額のため、確実に合格したい方は購入した方が良いでしょう。
お墓ディレクターが活躍する場と同じく求人も墓石販売店や霊園、石材店が主となるでしょう。
業務内容は、お客様への接客や営業、工事補助など知識を活かした職種で募集されています。
「お墓ディレクター」としての求人は少ないですが、お墓に関する仕事に就職や転職をする際のアピールポイントとして期待できるでしょう。
お墓ディレクターの年収は勤務する会社や勤務年数によっても異なりますが、月収は20〜25万程です。
会社によっては、お墓ディレクターの資格取得で手当がでる会社もあります。
たとえば、墓地や納骨の販売を行っているニチリョクでは、お墓ディレクターの1級であれば月1万円。2級であれば月5千円の資格手当が受け取れるため、6〜12万も年収を上げることができます。
そのため墓石を取り扱う石材店や、お墓関連の会社での就職や転職を希望されている方は、お墓ディレクターの資格取得がおすすめです。
お墓ディレクターの需要は高く、将来性も明るいと言えるでしょう。
現在の日本は超高齢化社会のため、今後もお墓を購入される人は増加していくと考えられます。
お墓を撤去する墓じまいや、お墓を持たない海洋散骨や樹木葬、永代供養など、新しい葬送の形も増えてはきていますが、お墓を持つ方の割合は依然として高いです。
実際に「若い世代のお墓に対する意識調査」の結果、9割近くの方がお墓を持ち、6割以上の方が「お墓が必要」と回答しています。
画像引用元:https://www.lifedot.jp/column-008/#e49bf17aa25dae00
さらに、高齢者が少なくなると共にお墓のならわしや、宗教的なルールを知らない方たちも増えています。
そんななか、お墓に関する豊富な知識を持つお墓ディレクターは、プロフェッショナルとしての活躍が期待されるでしょう。
本記事では、お墓ディレクターの資格についてご紹介いたしました。
お墓ディレクターは、お墓の種類や形状、石材の種類や加工法、墓地や埋葬に関する法律、供養などに精通した幅広い知識を持っています。超高齢化社会が進む日本で、今後ますます需要が期待できる職業です。
お墓ディレクターの資格は、お墓関連の仕事に従事していないと受験資格を得ることはできません。そのため、お墓ディレクターの資格に興味がある場合は、お墓に関する仕事を検討してみましょう。
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