葬祭ディレクターとは?葬儀での役割や資格取得・インタビューも掲載 | スマート葬儀ジョブ

葬祭ディレクターとは?
葬儀での役割や資格・年収・インタビューも掲載

目次

  1. 葬祭ディレクターとは?
  2. 葬祭ディレクターの資格取得方法
  3. 葬祭ディレクターの仕事内容
  4. 葬祭ディレクターの年収
  5. 葬祭ディレクターの需要は増加傾向
  6. 資格が無いと葬祭ディレクターとして働けない?
  7. 現役・葬祭ディレクターの篠原社長へ実情をインタビュー
  8. まとめ

「葬祭ディレクターの仕事内容は?」

「資格は必要?」

「やりがいや辞める人の転職理由を知りたい!」

葬祭ディレクターの資格や仕事に興味があるけれど、業務内容や資格の難易度や年収、将来ずっと働き続けられるか不安な方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、滞りない葬儀を進行する葬祭ディレクターの業務内容はもちろん、資格の取得方法、年収、やりがいや転職理由について解説しています。

現役の葬祭ディレクターとして活躍されている、株式会社つばさ公益社の篠原社長へのインタビュー「現役・葬祭ディレクターの篠原社長へ実情をインタビュー」も掲載中です。

葬祭ディレクターに関心がある方にとって、有益な情報ばかりですので、ぜひ最後までお読みください。

葬祭ディレクターとは?

「葬祭ディレクター」とは、滞りない葬儀を計画進行し、ご遺族をトータルサポートする専門職です。

大切な方を亡くしたご遺族が、円滑にご葬儀を執り行えるように、打ち合わせから会場手配などの準備、司会進行まで多くの業務を行います。

葬祭ディレクターとして葬儀社で就業するには、特別な資格や経験は不要です。

多くの葬儀社では葬祭ディレクターの求人に「経験不問」「未経験者歓迎」と記載されています。

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ただし、「〇級葬祭ディレクター」と名乗るには、葬祭ディレクター試験の合格が必須です。

お客様からの信頼度を高め、知識の幅を広げるためにも、試験を目指しても良いでしょう。ただし、受験には2年以上の「葬祭業務実務経験年数証明書」が必要となり、葬祭業が未経験の方は試験を受けられません。

そのため、先に葬儀社で葬祭ディレクターとして知識と実績を積んでから、試験を受けることになります。

葬祭ディレクターの資格取得方法

資格取得を目指す場合、毎年9月に行われる「葬祭ディレクター技能審査」に合格すれば、「〇級葬祭ディレクター」と称することができます。

試験は1級、2級とあり、実務経験があれば最初から1級を受験することも可能です。

【受験要項】

1級 2級
受験資格 葬祭実務経験を5年以上 葬祭実務経験を2年以上※
試験の範囲 全ての葬儀における相談、会場設営、式典運営等の葬祭サービスの詳細な知識と技能 個人葬における相談、会場設営、式典運営等の葬祭サービスの一般的な知識と技能
試験内容 学科試験と実技試験 学科試験と実技試験
受験料 55,400円 39,700円

※一部、協会が指定した葬祭教育機関(認定校)でカリキュラム修了すると、受講期間を実務経験として含めることが可能

学科試験では、葬儀に関わる十分な知識があるかだけでなく、社会的環境・公衆衛生・法律・行政手続・遺族心理・宗教などについての知見や理解しているかも評価されます。

実技試験では、葬儀会場での伝統的な装飾技法である「幕張」や、ご遺族への接し方やマナーを見る「接遇」、スムーズな進行とご案内ができるかを判定する「司会」。

さらにご遺族から信頼できる葬祭サービスが提供できるかの「実技筆記」と、4つの項目が出題されます。

学科試験、実技試験で各200点満点で70%以上の得点を得れば合格です。どちらかが70%に満たない場合は、「一部合格」となり再受験の際には試験が免除されます。

葬祭ディレクターの仕事内容

葬祭ディレクターの業務は、ご遺族が滞りない葬儀を執り行うためのお手伝いをすることです。そのため、葬儀の計画や準備、進行まで多岐に渡ります。

  • 葬儀の事前相談
  • 見積作成
  • ご遺族との打ち合わせ
  • 会場手配
  • ご遺体の搬送と納棺
  • 宗教者との打ち合わせ
  • 返礼品や会食の手配
  • 霊柩車の手配
  • 祭壇の設営
  • 葬儀の司会進行
  • ご遺族のサポートやアフターケア

ご遺族との距離も近いため、事務能力だけでなく、コミュニケーション能力や豊富な葬祭知識が必要です。

葬祭ディレクターの年収

厚生労働省が調査した「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、葬祭ディレクターの平均年収は、382万円程です。内訳は、月々の給与が約26万。年間賞与や手当が約45万付きます。

ただし、上記統計は冠婚葬祭業をまとめた「その他のサービス職業従事者」の平均値です。そのため、勤続年数や実績、在籍する葬儀会社によって異なる場合があります。

葬祭ディレクターの需要は増加傾向

今後、日本の人口減少に伴い葬儀の需要は拡大していくと予想され、葬祭ディレクターの需要も増加する可能性が高いです。

令和6年、日本の人口は1億2409万人の内、65歳以上の割合は3,622万8千人と全体の29.1%となっています。

今後も超高齢化社会が継続する日本において、葬祭業に精通した葬祭ディレクターの資格は非常に価値があるといえるでしょう。

資格が無いと葬祭ディレクターとして働けない?

葬祭ディレクターとして働くのに、特別な経験や資格は必要ありません。

ただし、「〇級葬祭ディレクター」と名乗るには、試験合格が必須となります。

「経験不問」「未経験者歓迎」の求人も多数あり、年齢制限もないため、誰でもチャレンジできる職種です。

もし、スキルや年収アップを目指すのであれば、葬祭ディレクターとして経験や知識を積んでから資格取得を目指してみてもよいでしょう。

資格取得することで、ご遺族から安心感や信頼感を得られますし、資格手当が付き年収が増えるなど、メリットが大きいためです。

葬祭ディレクターにご興味のある方は、求人多数の「スマート葬儀ジョブ」がおすすめです。葬祭業が未経験でも働ける葬祭ディレクターの求人も多数ご紹介しています。

葬祭ディレクターと葬祭プランナーの違いは?

葬祭ディレクターと葬祭プランナーに大きな違いはなく呼び名が異なるだけです。

どちらの職種も業務内容は同じで、葬儀の事前相談から式場設営、進行、アフターフォローまでご遺族のサポートを行います。

ただし、一部葬儀社によってはご遺族との打ち合わせや見積もり業務は「葬祭プランナー」、葬儀の進行を執り行う業務は「葬祭ディレクター」と分けているケースもあります。

現役・葬祭ディレクターの篠原社長へ実情をインタビュー

株式会社つばさ公益社の社長でもあり、葬祭ディレクターの資格をお持ちの篠原社長へインタビューを行いました。

篠原憲文氏の経歴

長野県出身。明治大学卒。メリルリンチ日本証券、eBay Japan、Macromedia(現Adobe)で勤務後、葬儀社を起業。11年間代表を務め、事業売却。

その後、2017年に「自宅を使わないお葬式」として、株式会社つばさ公益社を創業。現在、長野県東信エリアを中心に8店舗展開。

Q.葬祭ディレクターの資格保有者は何割くらいでしょうか?

弊社の場合、社内全体の2割ほどです。未経験で入社される方も多いため、有資格者は比較的少ないと思います。

Q.葬祭ディレクターの資格有無で年収に違いはありますか?

年収ベースですと数十万円の違いがあります。資格取得者には、月に数万円の手当が出るためです。また有資格者は現場機会が多いため、最終的に年収ベースで100万円以上多くなることもあります。

Q.葬祭ディレクターの資格保有者はお客様の満足度も高いのでしょうか?

はい、高い満足度でサービス提供できていると感じます。同時にお客様評価も高い印象です。人にもよりますが、必携書の葬儀概要など基礎知識を背景に、接遇・司会など一定水準を超えた先でサービス提供していますので、安心感を持って現場に送り出せています。

葬祭ディレクター試験で行われる実技筆記や、実地に基づいた接遇・司会業務などがご葬儀品質を一定担保していると思います。

Q.葬祭ディレクターのやりがいについて教えてください

眼の前のご遺族に寄り添い、お力や支えになれることと、感謝を面と向かってお伝えいただけることです。

最愛の方を亡くして喪失感やパニックに陥っているご遺族の気持ちを、お見送りする気持ちに整えたり、今後の生活に向けたアフターケアなどを行います。

葬祭ディレクターはご遺族との距離が近く、感謝を伝えていただける機会も非常に多いのも、モチベーション向上や、やりがいにも繋がっていると思います。

Q.葬祭ディレクターのキャリアステップについて教えて下さい

キャリアステップ視点からも、葬祭ディレクターは非常にやりがいがある魅力的な職種だと思います。

2040年に向けて、今後お亡くなりになる方は増えていきます。長期的な目線で安心してキャリアを積んでいける分野と言えるでしょう。

また、葬儀の流れは千年近く変わらずベースは同じです。そのため、3〜5年周期で言語やシステムを覚え直す必要があるIT系と異なり、普遍的な内容を学び、深めて働き続けられるのも大きなメリットですね。

たとえば、葬祭ディレクターだけでなく、納棺師や終活カウンセラーなど、葬祭業に関わる知識やスキルを磨き、ステップアップしていくこともできます。今なら保険取扱資格や、宅建なども視野に入ると思います。

また、葬祭ディレクターは対人コミュニケーションや気遣いなど総合的な技術も身に付けられますので、若い方や新社会人のキャリアのファーストステップとしても、良い機会になると思います。

Q.葬祭ディレクターに向いている方はどんな方でしょうか?

誠実な方や素直な方が向いていると思います。人と対話する機会が多いので、コミュニケーションスキルが高い方は長く業界で活躍することができると思います。

Q.葬祭ディレクターが転職を考える理由は何でしょうか?

私の友人や知人で転職された方は、給料や勤務時間など労働条件や職場環境が理由で、辞められる方が多いです。

たとえば、毎月高いノルマを課せられたり、休日が取りづらいなど、古い体制の会社ですと、離職率が高くなってしまうでしょう。

葬祭ディレクターの業界内での横移動は近年はさまざまな場面で見られるようになりました。汎用スキルで全国で通用する資格ですので同業への転職は容易だと感じます。

また給与評価や職場環境が合えば、ご遺族のケアに使命感を持たれたり、高いモチベーションを維持しやすいため、仕事内容が理由で辞められる方は、ほとんどいらっしゃらない印象です。

Q.未経験から葬祭ディレクターを目指す場合のリミットは、何歳位まででしょうか?

力仕事が多い仕事のため、理想は45歳くらいまでだと思います。

ただ、ご遺族との打ち合わせや司会、運転業務に特化して働くなど、適材適所で働くこともできると思います。実際、60歳以上で働かれている方も大勢いらっしゃいます。

Q.葬祭ディレクターは何歳まで働き続けられるでしょうか?

会社の規定にもよりますが、65歳を過ぎても働き続けられる職種です。実際、私の会社でも71歳で現役で働いていらっしゃる方もいます。

打ち合わせやホールの美化や整備など、長く働いていらっしゃる方は、さまざまなことに気づけて、細かい気遣いもできるため、会社にとって有難い存在だと感じます。元気な方でしたら定年を超えて働き続けられるのではと思います。

まとめ

本記事では、葬祭ディレクターの役割や業務内容、年収と現役の葬祭ディレクターからのインタビューをご紹介致しました。

葬祭ディレクターは、大切な方を亡くし不安なご遺族が滞りない葬儀を挙げられるお手伝いをする、大変やりがいのある業務です。

特別な資格や経験は必要ないため、葬祭業がはじめての方でも葬祭ディレクターとして働けます。

さらに働きながら「葬祭ディレクター技能審査」を取得することで、お客様満足度や年収向上も目指せるでしょう。

高齢化が進む日本では、今後葬祭業の人材不足が懸念されています。葬祭ディレクターとして、さらなるキャリアアップを目指すことは、将来的な安定にもつながります。

葬祭ディレクターに興味がある、働きたい方には、葬儀業界専門の転職・求人・人材紹介サービスの「スマート葬儀ジョブ」がおすすめです。

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