「葬祭ディレクターへ応募する職務経歴がうまく書けない…」
「過去の経験をアピールできるか心配…」
「未経験だけど採用されるか不安…」
転職活動では、職務経歴書の出来栄えが採用の合否を大きく左右します。
特に、葬祭業界は他業界と求められるスキルや心構えが異なり、採用担当者の心を掴むにはどのように書けばよいか迷う方も多いです。
そこで本記事では、葬祭ディレクターに応募する職務経歴書の書き方を徹底解説します。
採用担当者の目に留まりやすいポイントを押さえていますので、ぜひご参考ください。
葬祭ディレクターの仕事内容については下記記事で詳しくご紹介しています。
就職や転職を成功させるには、職務経歴書の内容から提出まで細心の注意が必要です。
特に葬祭業が初めての場合、書き方次第で採用担当者の印象が大きく変わってしまいます。
本見出しでは、基本的な構成と内容、チェックポイント、マナーについてご紹介します。
職務経歴書は、主に以下5つの要素で構成されます。
項目 | 内容 |
---|---|
1.名前・日付 | 職務経歴書の最初に記載する基本情報です。 |
2.職務要約 | これまでの職歴概要を簡潔にまとめます。 |
3.職務経歴・職務内容 | 具体的な仕事内容や実績を詳しく記載します。 |
4.資格・スキル | 保有する資格やスキルをアピールします。 |
5.自己PR費 | 自身の強みや応募する業界・職種で働きたい理由を記載します。 |
名前はフルネームで記入し、日付は経歴書を提出する日付を書きます。
これまでの職歴を3〜5行程度でまとめます。
初めて葬祭業界に挑戦する場合、これまでの職務で培ったスキルがどのように役立つかを意識しましょう。
たとえば、「20年以上の接客経験を活かし、お客様のニーズに寄り添った対応」と記載すれば、業界未経験であってもアピールになります。
過去の勤務先ごとに、具体的な仕事内容を詳細に記載します。採用担当者が読みやすいように簡潔に書けるように、下記項目を意識して作成しましょう。
葬祭業で求められる資格やスキルを明記します。
特に、コミュニケーション能力や顧客対応のスキル、または応募条件や関連する資格(普通自動車免許やマナー検定など)がある場合は、最初に記載しましょう。
取得予定や勉強中であっても、葬祭業で必要と思われる資格は、「〇年〇月に受験予定」などと記載します。
自己PRの項目では、自身の経験や強みが葬祭業でどのように活かせるかを記載します。
未経験で強みやアピールポイントが無ければ、なぜ葬祭業で働きたいのか意欲や熱意を伝えましょう。
職務経歴書の種類には「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」の3つがあります。
キャリアやアピールしたいスキルに応じた形式を選ぶのがよいでしょう。
内容 | 向いている人 | |
編年体式 | 過去から現在に向けて職歴を時系列で記載する形式 | ・職歴が豊富な方や長期間同じ業界で経験を積んだ ・第二新卒 |
逆編年体式 | 現在から過去に向けて職歴を記載する形式 | ・直近のスキル・職歴を強調したい ・葬祭業経験者 |
キャリア式 | 職務内容や実績を中心に記載する形式 | ・特にアピールしたいスキルや実績がある ・転職回数が多い |
職務経歴書を提出する前に、ミスや漏れがないかしっかりと確認しておきましょう。
提出内容に不備があると、信頼性や注意力に疑問を持たれてしまいます。正確で丁寧な経歴書の作成は、選考を有利に進めるための重要なポイントです。
下記の経歴書チェックリストをご活用ください。
【職務経歴書チェックリスト】
項目 | 内容 |
☑日付が提出日になっているか | 職務経歴書の日付が最新のものに更新されているか確認 |
☑和暦・西暦の統一 | 日付や年度を和暦と西暦で混在させないよう統一する |
☑語尾や表現の統一 | 「です・ます調」や「だ・である調」が混在していないか、また「顧客」「クライアント」など同じ意味の言葉が混在していないか確認 |
☑フォント・サイズの統一 | 使用フォントやサイズが統一されているかをチェック。混じると視覚的に読みづらくなります。 |
☑誤字脱字の確認 | 漢字の変換ミスなどに注意して確認 |
☑具体的な実績の記載 | 具体的な数字を使って明確に表現しているか確認 |
☑読みやすいレイアウトかの確認 | 適切な改行や余白を設けて、全体的に読みやすいレイアウトになっているか確認 |
☑会社名や資格名が正式名称かの確認 | 略称ではなく正式名称を使用 |
☑専門用語の使用制限 | 必要以上に専門用語を多用せず、誰にでも理解できる言葉で記載 |
職務経歴書を提出する際は、会社指定の提出方法や用紙サイズに従いましょう。
たとえば「履歴書・職務経歴書は専用サイトから送ってください」と記載があるのに、丁寧さを意識して郵送やメール添付するのはNGです。
ルールを守らずに提出すると、経歴書の内容がどれだけ優れていても、評価を下げるリスクがあります。
以下は、経歴書を提出する際に気を付けるべきポイントです。
【メール送付時のポイント】
項目 | 内容 |
☑ファイル形式 | 特に指示がない場合は、PDF形式に変換して添付します。 |
☑ファイル名 | 「日付_職務経歴書_氏名」など相手が分かりやすいファイル名にします。 |
☑パスワード設定 | 個人情報が含まれるため、パスワードを設定し、別メールで送付しましょう。 |
☑宛先の確認 | 送付先のメールアドレスに誤りがないか確認しましょう。メール送付ではアルファベットが1文字異なるだけで、正しく送信できません。 |
☑誤字脱字の確認 | 漢字の変換ミスなどに注意して確認 |
☑具体的な実績の記載 | 具体的な数字を使って明確に表現しているか確認 |
☑読みやすいレイアウトかの確認 | 適切な改行や余白を設けて、全体的に読みやすいレイアウトになっているか確認 |
☑会社名や資格名が正式名称かの確認 | 略称ではなく正式名称を使用 |
☑専門用語の使用制限 | 必要以上に専門用語を多用せず、誰にでも理解できる言葉で記載 |
【郵送時のポイント】
項目 | 内容 |
☑郵送料金の確認 | 切手の料金不足がないように十分に確認しましょう。郵便局の窓口で料金を確認するのが確実です。 |
☑添え状(送付状)を送る | 書類を郵送する場合は、添え状を添付するのがビジネスマナーです。添え状には、書類を送る目的や自己紹介を簡潔に記載しましょう。 |
☑封筒の種類とサイズ | 履歴書や職務経歴書を入れる封筒は、白いものを選び、サイズは「角形2号」「角形A4号」を使用しましょう。 |
☑宛名書き | 送付先のメールアドレスに誤りがないか確認しましょう。メール送付ではアルファベットが1文字異なるだけで、正しく送信できません。 |
☑誤字脱字の確認 | 会社名を正式名称で記載し、「採用御担当 〇〇様」や担当者名が不明な場合は「人事部 御中」などと書きます。 |
☑封筒の中身を整える | 「添え状 → 履歴書 → 職務経歴書 → その他書類」の順番で整え、表面が揃うように入れましょう。 |
採用担当者は、数多くの応募から「人生で一度きりの大切な葬儀を任せられる人材」を探しています。
そのため、いくらやる気があっても、葬祭業界への理解や資質が無ければ採用は難しいでしょう。
採用担当者が注目する5つのポイントを、以下にご紹介します。
1.具体的な実務経験をアピール
2.コミュニケーションスキル
3.マネジメント経験
4.資格の有無
5.心構えと熱意
採用担当者は、あなたを採用した場合「どんな仕事を任せられるか?」を必ずチェックします。そのため、実務経験はできるだけ詳細に記載しましょう。
葬祭業界経験者であれば、具体的な業務内容や実績を記載すれば、業務でどのような役割を果たせるかアピールできます。
特に葬祭ディレクターは、葬儀会社によって業務内容が異なることも多いです。
そのため、「葬儀全般」などザックリした内容ではなく、「搬送」や「納棺」「ご遺族様との打ち合わせ」など具体的な業務内容を記載しましょう。
採用担当者が確認する手間も省け、選考がスムーズに進みます。
葬祭ディレクターはご遺族から丁寧に話を聞き、満足できる葬儀を進行する必要があります。
葬儀はご遺族にとって人生の節目である大切な場です。言葉遣いはもちろん、ご遺族の心に寄り添ったきめ細やかなサポートが求められます。
過去の職務経歴書では、お客さまのクレーム対応や信頼関係を築いた経験など具体的なエピソードを織り交ぜて記載するのが良いでしょう。
他にも、接客業や営業経験などお客さまと接した経験があれば必ず記載すべきです。
葬儀は複数のスタッフと協力して作り上げるものです。
そのため、チーム全体をまとめるマネジメント能力も重要とされます。
特に、葬祭ディレクターの仕事は、円滑で滞りない葬儀の司会進行が目的ですので、リーダーシップ能力の高い人材は重宝されます。
葬祭業界でなくても、チームリーダーやプロジェクトをまとめた経験があれば、「店舗スタッフ10名をまとめ、90%だった目標達成率を120%まで伸ばしました」など、数値を使って具体的に記載しましょう。
葬祭ディレクターや湯灌師、自動車免許やPC資格など、業務に直結する資格があると、実務面での即戦力として評価されます。
特に自動車免許は、必須資格としている会社も多いです。
資格がない場合も、資格取得に向けて勉強中であることや、入社後の実務経験を経てから取得予定である旨を、具体的な資格名と共に記載すれば説得力が増すでしょう。
葬祭業界は精神的負担が大きく、離職率も高いため採用担当者は長く活躍してくれる人材を求めています。
そのため、職務経歴書では葬祭業への心構えや熱意、応募した動機を明確にアピールできれば、好感を持たれやすいです。
特にいつ、人が亡くなるか分からない葬祭業では深夜や早朝の出勤も珍しくありません。
どんな状況にも対処できるメンタルの強さや自己成長への意欲を強調できれば「葬祭業で続けられる人材」と判断されます。
上記5つのポイントを押さえた職務経歴書のサンプルをご用意いたしました。
経験者の方は実績を効果的にアピールし、未経験者の方はご自身の強みを活かせるような経歴書作成を心掛けましょう。
>山田 太郎
20xx年 7月1日 現在
【職務要約】
ABC葬儀社にて葬祭ディレクターとして、ご遺族様に寄り添った葬儀のプランニング・運営に携わってきました。ご遺族様の意向を丁寧に汲み取り、故人様らしい葬儀を提案することで、高い顧客満足度を獲得しご遺族様との信頼関係構築に努めました。
社内では、チームリーダーとしてスタッフの指導・育成にも貢献してきました。
【職務経歴】
ABC葬儀社(東京都新宿区)
勤務期間: 2019年4月~現在
職種: 葬祭ディレクター
【職務内容】
【実績】
【資格・スキル】
【自己PR】
葬祭ディレクターとして、ご遺族様に寄り添い心に残る葬儀をサポートすることにやりがいを感じています。
これまでの経験で培ったコミュニケーション能力、問題解決能力、そしてホスピタリティ精神を活かし、御社においてもご遺族様にとって最良の葬儀を提供することで貢献したいと考えています。
また、チームリーダーとしての経験を活かし、スタッフと協力し、より良いサービスを提供することで、御社の発展に貢献していきたいと考えています。
以上
>山田 太郎
20xx年 7月1日 現在
【職務要約】
10年以上ホテル業界において、お客様満足度向上に注力し、サービスの質を高めてきました。
フロントデスクマネージャーとして、お客様一人ひとりに寄り添ったサービス提供とスタッフ教育に尽力し、顧客満足度調査で前年同期比20%向上を達成しました。
【職務経歴】
ABCホテル(東京都渋谷区)
勤務期間: 2013年4月~2024年10月
職種: フロントデスクマネージャー
【職務内容】
【実績】
【資格・スキル】
【自己PR】
接客業で培った「お客様第一」の姿勢と高いコミュニケーション能力を活かし、葬祭ディレクターとしてお客様に寄り添いたいと思っています。
そのために、マネージャー経験で得たリーダーシップ能力を活かし、チーム一丸となって心のこもったサービスを提供することで、御社の顧客満足度向上に貢献したいです。
葬祭業界は未経験ですが、お客様の立場に立ち、誠意を持って対応することで信頼される葬祭ディレクターを目指します。知識・技能の習得にも励み、御社の一員として成長し続けたいです。
以上
葬祭ディレクターへの応募や職務経歴書の書き方について、よくある質問をまとめました。不安を解消するためにも、ぜひご一読ください。
未経験からでも応募可能です。
多くの会社では未経験者でも、葬祭業界の知識やスキルを身に付ける教育制度を設けているため、業務内容は働きながら覚えることができます。
ただし、「葬祭ディレクター」職種の認識が会社によっては異なるため注意が必要です。
葬祭ディレクター技能審査協会の資格取得者を募集している場合は、未経験・無資格での応募はできません。
葬祭ディレクター資格取得に関しては「【2024年最新】葬祭ディレクターとは?仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!」の記事でくわしくご紹介しています。
ご遺族を支える葬祭ディレクターの仕事は、資格よりも人柄や仕事への熱意が重視されます。
資格の代わりに、過去の仕事で身に付けた接客スキルや気配り、葬祭業で働きたい気持ちを臆さずに自信を持ってアピールしましょう。
特に採用担当者は、あなたが「なぜ」葬祭ディレクターに興味を持ったか、動機に注目しています。
そのため「葬儀のサポートをしたい」など漠然とした理由ではなく、「祖父の葬儀で葬祭ディレクターと話したことがきっかけで…」など具体的なエピソードを混ぜることで、強い印象を与えられます。
葬祭業への熱意や意欲をしっかりと伝えられれば、たとえ資格がなくても適性を感じてもらえるでしょう。
業界用語を使っても問題ありませんが、多用はすべきではありません。
業界用語の使用は、業界知識があるアピールにはなります。しかし多用しすぎると職務経歴書が読みにくくなる可能性があるためです。同様に、葬祭業界が初めてであれば、無理に業界用語を使用する必要はありません。
採用担当者がスムーズに理解できるように、分かりやすい言葉での記載を意識しましょう。
葬祭ディレクターに応募する職務経歴書では、内容から提出まで細心の注意が求められます。特に、葬祭業界経験者の方は、葬儀の工程で任せてもらえる実務があれば、具体的に記載しましょう。
葬祭業界が未経験の方は、コミュニケーションスキルや熱意をしっかりと伝えることで、スムーズな選考につながります。
もし、職務経歴書の書き方について不安や悩みがあれば、葬儀業界専門の転職・求人・人材紹介サービスの「スマート葬儀ジョブ」にご相談ください。
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