納棺師の仕事内容、やりがい、転職理由、年収について | スマート葬儀ジョブ

【2024年最新】納棺師とは?
仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

目次

  1. 納棺師とは「納棺の儀」を行う専門職
  2. 納棺師の仕事内容
  3. 納棺師になる方法
  4. 納棺師の年収
  5. 納棺師の需要と将来性
  6. 納棺師と湯灌師(ゆかんし)の違い
  7. 現役・葬祭ディレクターに納棺師の実情をインタビュー
  8. まとめ

「納棺師になる方法は?」

「具体的な仕事内容について知りたい」

「納棺師の仕事は『きつい』と聞くけど本当?」

「やりがいや転職理由、将来性について知りたい!」 

故人の最後の旅立ちの前に、綺麗に整えるのが「納棺師」の役目です。

映画「おくりびと」でも、人の死に葛藤しながらも向き合う納棺師の姿が描かれ大変話題になりました。

とは言え、納棺師の職業に興味はあっても、実際の需要や具体的な仕事内容について不安や疑問を感じる人もいらっしゃると思います。

そこで、本記事では納棺師の業務やなる方法、年収や将来性について、くわしくご紹介いたします。

納棺師の資格を持ち、現役の葬祭ディレクターとしても活躍されている、株式会社つばさ公益社の篠原社長へのインタビュー「現役・葬祭ディレクターに納棺師の実情をインタビュー」も掲載しています。

実際に現場で働く納棺師の経験談や、やりがいについて知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

納棺師とは「納棺の儀」を行う専門職

納棺師とは、葬儀の前にご遺体を棺に納める「納棺の儀式」を行う人です。ご遺体を綺麗に清め、身なりを整えたり、死化粧と呼ばれるメイクを施したりします。

悲しみの渦中にいるご遺族と故人の最後のお別れの場で、心穏やかに安心して過ごせるよう準備し、お手伝いするのが、納棺師の役割です。

「納棺師」という資格はなく、技術や知識があれば納棺師として働くことができます。

納棺師の仕事内容

納棺師は、主に納棺に関わる業務を行います。

  • 湯灌(ゆかん)
  • 死化粧
  • 納棺

湯灌(ゆかん)

湯灌(ゆかん)とは、納棺前に身体を綺麗にするため、湯を使い洗い清める儀式です。

湯灌は、ご遺体を清潔にし、安らかな旅立ちを願う意味があり、日本では江戸時代から行われてきました。湯灌によってご遺体が温められ、死後硬直を和らげたという説もあります。

昔はご遺族が行っていましたが、現在は納棺師や湯灌師が行うのが一般的で、大よその目安は1〜1時間半程です。

また、湯灌には、湯船やシャワーを使う「湯灌」と、お湯を使わずアルコール綿で、お体をお拭きする「古式湯灌」の二種類あります。

死化粧

死化粧は、美しく安らかに見えるようにご遺体を整えることです。病気などで衰弱したお体を元気な姿に近づけ、ご遺族の心を癒す役割があります。

ご遺族の希望で、生前に好んでいた服を着せるケースもあります。

具体的には、髪を整え、爪を切り、男性であればひげを剃り、女性であればメイクなどの処置も行います。

納棺

納棺は、身支度を整えたご遺体を棺に納める儀式です。納棺後は、胸元で手を組ませたり、お布団を掛けたりします。

納棺の際は、お体を傷つけることなく慎重に行わなければいけません。そのため、納棺は二人以上で行うのが一般的です。

また、ご遺族の希望があれば、故人の愛用品や思い出の品を副葬品として棺に納めます。

納棺師になる方法

納棺師になるには、特別な資格や学歴は不要ですが、納棺師の仕事である湯灌や納棺は、専門知識やご遺族へのご対応が必要です。

そのため、未経験での業務は難しく、納棺や湯灌を専門とする会社や葬儀社で、研修や業務を通して経験を積んだり、葬儀の専門学校で、湯灌や納棺について学ぶ必要があります。

納棺のスムーズな手順や知識への理解を深め専門性を高めることは、ご遺族の安心にもつながるでしょう。

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納棺師の年収

「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、納棺師の平均的な年収は、382万円程です。内訳は、月々の給与が約26万。年間賞与や手当が約45万付きます。

ただし、上記統計は冠婚葬祭業をまとめた「その他のサービス職業従事者」の平均値です。そのため、勤続年数や実績、在籍する葬儀会社によって異なる場合があります。

会社によっては、資格手当が出るため、葬儀の進行を務める「葬祭ディレクター」などの資格を目指すのもおすすめです。

葬祭ディレクターの資格手当は、月に数万円ですので年収ベースですと100万円以上も差が出ます。

納棺師の需要と将来性

納棺師の需要は、今後増えていき将来性もあると言えます。

理由は、納棺業務は力仕事な上、ご遺族の心情を理解し寄り添いながら行う必要があるため、AIや機械には任せられない仕事だからです。

今後、ますます加速する日本の高齢化や人口減少に伴い葬儀の需要は増加傾向にあり、葬儀は成長性が高い業界とされています。

亡くなる方の増加に伴い、納棺師の需要も増加が予想されます。

納棺師と湯灌師(ゆかんし)の違い

納棺師と湯灌師は、呼び名が異なるだけで業務上の明確な違いはありません。

納棺師は納棺だけ、湯灌師は湯灌だけ行うのではなく、どちらも同じ業務を担当することが一般的です。

そのため、納棺師=湯灌師の認識でも問題ありません。また、葬儀で納棺師と湯灌師がバラバラに呼ばれることも、ほとんどないでしょう。

現役・葬祭ディレクターに納棺師の実情をインタビュー

株式会社つばさ公益社の社長でもあり、ご自身が納棺師の資格をお持ちの現役・葬祭ディレクターの篠原社長へインタビューを行いました。

篠原憲文氏の経歴

長野県出身。明治大学卒。メリルリンチ日本証券、eBay Japan、Macromedia(現Adobe)で勤務後、葬儀社を起業。11年間代表を務め、事業売却。その後、2017年に「自宅を使わないお葬式」として、株式会社つばさ公益社を創業。現在、長野県東信エリアを中心に8店舗展開。

Q.納棺師のやりがいについて教えて下さい

ご遺族様に、圧倒的な感動体験を届けられ、感謝されることです。

実際、納棺を終えた故人様を見て、ご遺族様から直接「ありがとう」と泣きながら感謝の気持ちを伝えられるなど、大変なやりがいを感じます。

納棺は、ご遺族が故人様に想うさまざまな感情を整理し、伝えられる重要な儀式です。ご遺族様と故人様の最後のお別れの場をお手伝いする納棺師は、とても尊い職業だと思います。

Q.納棺師のキャリアステップについて教えて下さい

納棺師は、キャリアステップしやすい職業です。

納棺師をやりながら、カウンセラーや葬祭ディレクターの資格を取るなど、葬祭知識や技術の幅を広げることもできます。

葬儀社によっては納棺や湯灌を外注で行うケースも多いため、フリーランサーとして個人で行うなど、独立もしやすいです。

Q.納棺師になる方はどのような人が多いでしょうか?

ご葬儀で納棺や湯灌の素晴らしさを感じたご遺族様や、死去後もお身体のケアをしたいと希望される看護師さんなどもいらっしゃいます。

その他、デパートで化粧品を販売する美容部員の方が、転職先として納棺師を希望されるケースも多いです。

少し前は、映画の「おくりびと」を見て、希望される方もいらっしゃいました。

Q.良い納棺師の条件について教えて下さい

技術があることはもちろん、ご遺族の気持ちにどれだけ寄り添えるかが重要です。

亡くなった方にできることは、限られています。話し掛けたり、お花や供物、お線香を供えたりはできますが、納棺師は直接、故人様に触れ整えて差し上げることができます。

最後のお別れの前に、お召しになる服の相談や、一緒に口紅を塗って差しあげるなど、穏やかな気持ちでお見送りできるように、ご要望に沿った対応が必要になるためです。

Q.納棺師の仕事は、体力・精神面共にきつい仕事でしょうか?

体力・精神面共にきつい環境や状況になることはあります。

高層階からご遺体を下すのを手伝ったり、事件や事故後のご遺体のケアを行ったりする必要もあるからです。

とは言え、納棺師はご遺族様から直接感謝される場面も多く、大変さが報われる仕事でもあります。

実際、きつい状況下でも、やりがいや魅力を感じ、継続して働いていらっしゃる方も多いです。

Q.納棺師の将来性について教えて下さい。

非常に将来性のある仕事です。

今後、死者数の増加によって、葬儀の需要はますます高まっていきます。

そのなかで、圧倒的な感動体験ができる納棺は、まだ色々な開拓ができる分野です。ご遺族様にさまざまな提案やニーズにあった対応ができる納棺師であれば、今後も活躍する機会は十分あるでしょう。

まとめ

本記事では、納棺師の業務内容や役割についてご紹介してきました。

納棺師の役割は、故人の最後になる旅支度を美しく整え、ご遺族が安心して穏やかな心でお別れできるように、お手伝いすることです。

納棺師は力仕事であり、状況によっては精神面でもきつい場面がありますが、ご遺族を支え、感謝される大変やりがいのある業務でもあります。

また今後、超高齢化社会の日本では人口減少に伴い、納棺師の需要はますます高くなるでしょう。

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