エンバーマーの仕事内容、やりがい、転職理由、年収について | スマート葬儀ジョブ

【2024年最新】エンバーマーの仕事とは?
仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

目次

  1. エンバーマーとは「エンバーミング」を行う専門技術者
  2. エンバーマーの仕事内容
  3. エンバーマーになるには資格取得が必要
  4. エンバーマーの年収と年収UPの方法
  5. エンバーマーの就職・転職状況
  6. エンバーマーの将来:需要は高まる可能性が高い
  7. まとめ

「エンバーマーとはどんな仕事?」

「エンバーマーになるための方法は?」

「ニーズはある?将来性や転職事情について知りたい!」

エンバーマーとは、ご遺体を衛生的に長期保存・修復する「エンバーミング」技術の資格を持つ人のことです。

また、事故で損傷が激しいなどのご遺体に対し、ご遺族が安心してお別れができるように、生前の姿に近づけることができます。

大変、やりがいのある仕事のためご興味を持つ方も多いと思いますが、一般的には知られていない職業のため、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、エンバーマーの具体的な仕事内容や資格の取得方法、年収や将来性や転職理由について紹介していますので、ぜひご参考ください。

エンバーマーとは「エンバーミング」を行う専門技術者

エンバーマーとは、ご遺体に対して防腐や殺菌消毒、お体の修復など「エンバーミング」を施す専門技術者のことです。「遺体衛生保全士」とも呼ばれます。

エンバーミングを行うことで、ご遺体の腐敗を防ぎ、感染症のリスクを最小限に抑えることができ、事故や病気などで変わってしまったお顔やお体を、生前に近いお姿に修復することも可能です。

一般的な安置期間の目安は、2〜3日ほどですが、エンバーミングをすることで10日〜14日間、保つことができます。

たとえば、海外に滞在中に亡くなった場合、ご遺体をそのまま棺に入れて搬送することはできません。現地で葬儀を行うか、先に火葬を行いお骨としてご家族の元へ戻すことになります。

そのため、エンバーマーは、たんにご遺体の修復と保全をするだけではなく、故人の尊厳を守ると同時に、ご遺族の大きな喪失感を少しでも和らげるための重要な役割も担っています。

エンバーマーの仕事内容

エンバーマーの主な業務内容は下記の通りです。納棺や湯灌と異なり、ご遺族の立ち合いは行えず「エンバーミングセンター」と呼ばれる専門施設でご遺体に処置を施します。

  1. ご遺体の消毒と洗浄
  2. 血液・体液を排出し、代わりに防腐剤を注入
  3. 損傷が激しい場合は修復を行う
  4. 再度、お体を洗浄
  5. 衣服を着せメイクを施す

ご遺体の状態にもよりますが、施術時間はおおよそ3〜4時間ほどです。

エンバーマーになるには資格取得が必要

エンバーマーとして働くためには専門的な教育を学ぶ必要があります。

ご遺体に防腐処理や動脈への注入や静脈から血液を排出、皮膚の縫合など外科的な知識や、特殊な薬品の取り扱いもあるためです。

そのため、エンバーミングを行えるのは、医療従事者やエンバーマーの養成学校に通った人に限定されます。

医療従事者でない場合は、IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)が認定する養成学校で学びライセンスを取得するか、海外の学校へ留学しエンバーミング技術を取得する方法があります。

現在、IFSAが認定している養成学校は、神奈川県平塚市にある日本ヒューマンセレモニー専門学校のエンバーミング学科だけです。

修業期間は、2年間で高校を卒業していれば入学することができます。費用は総額で250万円ほどです。

エンバーマーの年収と年収UPの方法

エンバーマーだけの年収は公表されていませんが、おおよそ400万円と予想されます。

理由は、厚生労働省が調査した「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、葬儀業界の平均年収は382万円程ですが、エンバーマーの資格を取得していることで、特別な手当が出る可能性が高いからです。

葬儀会社で働くには、納棺や湯灌などご遺体のケアだけでなく、ご遺族への対応やアフターフォロー、葬儀の企画・運営を執り行うなどさまざまな業務をこなす必要があります。

そのため、エンバーマーだけでなく葬儀業界に特化した資格を取得することで、年収を引き上げることも可能です。

葬儀の資格については、下記記事もご参考ください。

【2024年最新】葬祭ディレクターとは?仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

【2024年最新】納棺師とは?仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

【2024年最新】湯灌師とは?仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

エンバーマーの就職・転職状況

エンバーマーとしてより良い条件で就職・転職をするには、エンバーミングの実務実績と共に、葬儀に関する幅広い技術や知識も必要になります。

エンバーマーの求人情報を見ると、正社員・パートに限らず「ご遺族様へのアフターケア」「納棺・湯灌を含む」と記載されており、エンバーミングのみの応募はほとんどありません。

そのため、エンバーマーとしてさらに活躍するのであれば、納棺師や湯灌師の資格も取得しておくことで、年収UPはもちろん、就職や転職も有利なものにできるでしょう。

エンバーマーの将来:需要は高まる可能性が高い

少子高齢化による孤独死や海外からの渡航者の増加、火葬場不足などにより、エンバーミングの需要は年々増加しています。そのため、エンバーマーの将来性は非常に高いと言えるでしょう。

実際に、エンバーミングの処置数は1988年には191件ほどでしたが2000年には1万件を超え、2020年には5万3千、2022年では7万件以上と年々飛躍的に増加しています。

・エンバーミングの年間推移

件数
1988年 191件
1990年 656件
1995年 8,415件
2000年 10,187件
2005年 14,694件
2010年 21,310件
2010年 21,310件
2015年 21,310件
2020年 21,310件
2022年 70,597件

(情報参考:一般社団法人日本遺体保全協会調べ)

アメリカやヨーロッパと異なり火葬が主流の日本では、エンバーミングはあまり普及していませんでしたが、施設や認知の増加と共に今後、ますます需要は高まっていくでしょう。

まとめ

本記事では、ご遺体の修復や腐敗を防止するエンバーミングを行うエンバーマーについてご紹介いたしました。

エンバーマーの資格取得には、IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)が認定する養成学校で学び、ライセンスを取得する必要があります。

エンバーマーは特殊な技術や専門的な知識が必要なため、資格取得には学費や通学のための時間もかかる職業です。

しかし、ご遺族が安心し穏やかに故人を見送るお手伝いをする、重要でやりがいのある仕事でもあります。

さらに今後、少子高齢化による孤独死や海外からの渡航者の増加、火葬場不足などにより、エンバーミングの需要はますます高まるでしょう。

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