グリーフケアアドバイザーの仕事内容、やりがい、転職理由、年収について | スマート葬儀ジョブ

【2024年最新】グリーフケアアドバイザーの仕事とは?
仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

目次

  1. グリーフケアアドバイザーとは「喪失感を抱える方をサポートする専門職」
  2. グリーフケアアドバイザーの仕事内容
  3. グリーフケアアドバイザーを取得するメリット
  4. グリーフケアアドバイザー資格の取り方
  5. グリーフケアアドバイザーの求人
  6. グリーフケアアドバイザーの年収
  7. グリーフケアアドバイザーの将来性
  8. グリーフケアアドバイザーの資格をさらに活用できる資格5選
  9. まとめ

グリーフケアアドバイザーとは、大切な方を亡くし、大きな喪失感や悲しみを抱える方に寄り添い、心と体のケアを行う専門職です。

グリーフケアアドバイザーとして適切な知識や心構えを学ぶことで遺族に適切な対応ができ、大きな精神的な支えとなることができます。

主に、医療機関や介護、葬儀業界など高齢者や遺族と関わりの深い職業の方が取得されるケースが多いです。

現代の高齢化社会において、社会的にも重要な役割を持ち、多くの方に感謝されるやりがいのある仕事と言えるでしょう。

本記事では、グリーフケアアドバイザーの役割から資格取得の方法と、メリット、将来性についてくわしくご紹介いたします。

グリーフケアアドバイザーとは「喪失感を抱える方をサポートする専門職」

グリーフケアアドバイザーとは、大切な方を亡くし悲しみや喪失感を抱える方に寄り添い、ケアを行う専門職です。

親しい方を突然亡くしたとき、すべての方が死を受け入れられるわけではありません。寂しさや苦しさを抑え込んで我慢される方も多いです。

グリーフケアアドバイザーは、ありのままの感情を吐き出し、穏やかに死を受け入れられるように寄り添い、支援を行います。

グリーフケアアドバイザーは、「日本グリーフケア協会」が認定している資格で、認定講座を受けることで得ることが可能です。

「グリーフケア」とは、グリーフ(悲嘆)するご遺族を支援することを指し、海外では「ビリーブメントケア」と呼ばれています。

グリーフケアアドバイザーの仕事内容

グリーフケアアドバイザーの主な仕事内容は、喪失感を抱えているグリーフ状態の遺族を精神面だけでなく、身体面も含めてサポートすることです。

愛する人の死を受け入れ、自身の感情を整理し、心と体の健康を保つのは容易なことではありません。心と体に不調を感じる方も多いため、適切なケアが必要になります。

そのため、医療機関や介護施設、葬儀社など病気の方や、高齢者、亡くなった方がいらっしゃる場所でグリーフケアを行う機会が多くなるでしょう。

たとえば、医療機関であれば余命が数ヵ月と判断された終末期を迎える患者や、家族に対して親身に話しを聞き、感情を吐き出してもらったり、自宅で看取りたい方に適切なアドバイスを行ったりもします。

さらに、必要に応じて病院やカウンセラーへの紹介など、専門機関への橋渡しを行うのもグリーフケアアドバイザーの役割です。

グリーフケアアドバイザーを取得するメリット

グリーフケアアドバイザーの資格を取得することで、仕事のやりがいが増し、業務の幅を広げることができます。

悲しみに暮れる家族やご遺族に、適切に寄り添うことでお客様と信頼性を高められますし、精神的な支えとなり感謝されることは、自分自身の仕事のやりがいにも繋がるでしょう。

また、グリーフケアアドバイザーを取得するのは、医療機関や介護施設の関係者だけではありません。

自分自身が辛い死別を経験した方にとっても、グリーフケアアドバイザーの資格取得は、立ち直るきっかけとなることがあります。

グリーフケアアドバイザー資格の取り方

グリーフケアアドバイザーの資格は、「日本グリーフケア協会」が認定する講座を受講することで得ることが可能です。

講座は年に2回(2~3月、8~9月)、東京で開講され、2022年7月時点で全国で約200名ほどが受講しています。

【試験概要】

2級1級特級(上級)
受験資格18歳以上2級講座の修了認定者1級講座の修了認定者※協会の推薦が必要
講習期間1日間2日間3日間
受講内容・グリーフケアの基本・悲嘆のプロセス・遺族の心情 ・死別悲嘆の援助法および注意点・グリーフケアの経緯 ・予期による心痛(予期不安)・複雑な悲嘆・自助目標と演習法・グリーフケア実践時の注意 ・グループ療法・知識をもとに演習を徹底する・グリーフケアのワークショップのケアの実際・時事的な問題(災害、移植、被害者支援など)とその対処法の実践
受講料(税込)33,000円55,000円77,000円
定員200名55名10名

グリーフケアアドバイザーは一般的な試験のように合否はなく、1〜3日間の講座を受ければ取得できるため、難易度は低く18歳以上であれば誰でも資格に挑戦できます。

受講料は、2級で33,000円〜と国家資格や他の民間資格と比較すると高額ですが、更新費や年会費はかからず一度資格を取得すれば、一生持ち続けることが可能です。

また、特級(上級)の資格を得たい場合は、申し込みだけでなく別途、日本グリーフケア協会の推薦が必要になります。

グリーフケアアドバイザーの求人

グリーフケアアドバイザーとしての求人はほとんどありません。また、日本グリーフケア協会では、仕事の斡旋や紹介も行われていません。

ただし、高齢者や遺族と接する機会の多い業種では、グリーフケアアドバイザーの資格を持っていることで、就職や転職が有利になる可能性が高いです。

そのため、グリーフケアアドバイザーとして働きたい場合は、介護施設や医療機関、葬儀社などで働くことをおすすめします。

実際、掲載されている求人情報には、全額会社負担でグリーフケアアドバイザーの資格取得を推奨しているケースも少なくありません。

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グリーフケアアドバイザーの年収

前述したように、グリーフケアアドバイザー単独の求人はほとんどないため、年収を算出することはできません。

とはいえ、グリーフケアアドバイザーの資格保有者は介護施設、医療機関、葬儀社で働いているケースが多いため、大よその平均年収の推測は可能です。

各職種の平均年収は下記となります。

【平均年収】

介護施設医療機関葬儀社
300~400万400~600万300~400万

上記の職場で、グリーフケアアドバイザーの資格を活かし、お客様からの信頼を得ることでキャリアアップや年収を上げることも期待できるでしょう。

グリーフケアアドバイザーの将来性

現在、日本は高齢者の増加に伴い、介護施設や在宅での終末期のケアが重要とされています。同時に、遺族の精神的なケアの需要も高まっています。

下記の厚生労働省が調査した「日本の人口等関係資料」によると、日本の人口は年々減少しており、2060年には高齢化率は40%になるとの予測です。実際、2023年の日本の死亡者数は、157万5,936人で前年と比較して6,886人増加しています。

「多死社会」と呼ばれる現在、専門的な知見を持ち正しいサポートが行えるグリーフケアアドバイザーの存在は今後、重要視されていく可能性が高いでしょう。

画像引用先:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000055150.pdf

グリーフケアアドバイザーの資格をさらに活用できる資格5選

最後に、グリーフケアアドバイザーの資格と一緒に取得することで、さらに業務に活用できる資格をご紹介いたします。

資格は、取得しやすい順番でご紹介していますので、ぜひご参考ください。

心理カウンセリング

心理カウンセリングの資格を得ることで、より深く遺族の心のケアを効率的に行うことができます。

グリーフケアアドバイザーの業務は、悲しみに暮れている方の話しを丁寧に聞きだし、感情を整理してあげるのが重要です。そのため、心理カウンセリングの知識を学ぶことで、より質の高いケアを行うことができるでしょう。

心理カウンセリングの資格は、ユーキャンの通信講座で取得することが可能です。

遺品整理士

遺品整理士は、遺された家族が遺品を整理・処分するのを助け、心のケアも行うのが仕事です。

ただの不用品処分と違い思い出が詰まった物を取り扱うため、丁寧に供養の気持ちを込めて行わなければいけません。

グリーフケアアドバイザーとして悲しみに暮れる家族の気持ちに寄り添いつつ、どのように遺された物を処分・供養すれば良いのかサポートすることができます。

遺品整理士は、遺品整理士認定協会の認定講座に合格することで、資格を得ることが可能です。

⇒遺品整理士についてはこちらの記事もご参考ください。

相続診断士

相続診断士とは、相続に関連する悩みや不安を持つ人に相続診断を行い的確なアドバイスをする専門家のことです。

将来、相続について不安を持つ方や、家族を亡くされて相続問題に悩んでいる方に、具体的な解決方法を提示することができます。

グリーフケアアドバイザーの資格と合わせて持つことで、相手の心情にも配慮したサポートを行うことができるでしょう。

相続診断士は、相続診断協会が認定している資格です。

⇒相続診断士についてはこちらの記事もご参考ください。

葬祭ディレクター

葬祭ディレクターとは、滞りない葬儀を企画・運営する専門職です。

最初の案内から葬儀の打ち合わせ、会場の設営、通夜や告別式の運営と、葬儀に関わる全般の作業を行います。

喪失感を抱える遺族と直接話す機会も多いため、適切な言葉遣いや態度で寄り添うスキルが求められることが多いです。

グリーフケアアドバイザーの資格を持つことで、遺族の心に配慮した案内ができるでしょう。

葬祭ディレクターは、葬祭ディレクター技能審査に合格すれば取得することができます。

⇒葬祭ディレクターについてはこちらの記事もご参考ください。

終末期ケア専門士

終末期ケア専門士とは、死期が近い終末期の患者と家族を支える専門家です。特に医療や介護職などで働く方が取得を推奨されています。

不安や悩みを抱える方たちのサポートをし、穏やかな終末期を過ごせるようにサポートするため、グリーフケアアドバイザーの資格も活かすことができるでしょう。

終末期ケア専門士は、日本終末期ケア協会が認定する試験で、医師や看護師、薬剤師、介護福祉士などの実務経験が2年無いと受けることができません。

まとめ

本記事では、グリーフケアアドバイザーについてご紹介しました。

グリーフケアアドバイザーは、大切な人を亡くし喪失感を抱える遺族の心に寄り添い、精神面と身体面のサポートをする役割を持ちます。

資格取得には、日本グリーフケア協会の講座の受講が必要です。2級では18歳以上であれば、誰でも受講可能ですが1級と特級(上級)はひとつ上の級を取得しておかなければいけません。

死亡者数が増加し続ける現代において、遺族感情に配慮できるグリーフケアアドバイザーのニーズはますます高まっていくと予想されます。

グリーフケアアドバイザー単独の求人はほとんどありませんが、医療機関や介護施設、葬儀社などの業界で働く際のキャリアアップや、お客様からの信頼を得るのに活用できる資格です。

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