「終活アドバイザーの役割や仕事内容は?」
「将来、終活アドバイザーとして活躍したいけど需要はある?」
「年収や将来性があるかも知っておきたい!」
終活の準備をどのように進めたらよいのか、はじめてのことで戸惑う方も少なくありません。
特に、医療や介護、葬儀やお墓、遺産相続の方法など、さまざまな課題に対して考えるのは時間も労力もかかります。
そんな老後の不安や悩みを聞き、助言やサポートを行うのが終活アドバイザーの役割です。
本記事では、終活アドバイザーの具体的な仕事内容から、資格取得方法、資格を取ることの活用法やメリット、年収や将来性にいたるまで、すべて解説しています。
終活アドバイザーを目指している方、超高齢化社会で高齢者やその家族へのサポートに関心のある方は、ぜひ最後までお読みください。
終活アドバイザーは、相談者が人生の最終準備である終活を、スムーズかつ納得して行えるように計画や準備をサポートする専門家です。
終活アドバイザーの試験は、ユーキャンの通信講座を受講・試験に合格後、「終活アドバイザー協会」への入会を経て資格取得となります。
終活全般のライフプラン設計をサポートし、相談者が人生の締めくくりを満足して過ごせるように適切なアドバイスを提供します。
相談内容は年金、医療・介護保険、葬儀・お墓、遺産相続、保有資産の管理、老後の生活費の確保など多岐にわたるため、終活アドバイザーには幅広い知識が必要です。
超高齢化社会で高齢者が増える現代において、非常に重要な役割を担います。
終活アドバイザーは、終活全般に関わるため多くの業務を行います。具体的な業務内容は、主に以下の項目に分類されます。
自分や家族の老後や死後について、不安や悩みを抱える相談者の対応をします。
金融や不動産、保険、年金、医療や介護など個々の状況や希望をヒアリングし、的確なアドバイスを提供することで、相談者の問題解消や安心感を持ってもらうのが目的です。
たとえば、「終活は何から始めればよいのか?」「身寄りがなく将来が不安」といった高齢者本人からの相談の他、「親が認知症になったらどうすればよいか?」「喪主は誰が務めるべきか?」など、家族からの相談にも、専門知識を活かした助言やサポートを行います。
亡くなった後の財産の分割方法や、家族や友人へのメッセージ、医療や介護、葬儀の希望などを記載するエンディングノートの作成支援も行います。
終活の必須ツールとも言えるエンディングノートですが、どのように書いてどこに保管すればよいかや、法的な効力が分からず悩む方も少なくありません。
エンディングノートに相談者が明確な希望を記載し、万が一のことがあっても安心できるようにサポートするのも、終活アドバイザーの役目です。
年金や介護などの手続きや相談先が分からない高齢者や、その家族に適切な自治体の窓口への同行や案内を行います。
終活アドバイザーがサポートすることで、二度手間を防ぎスムーズに書類の手続きや準備を行うことが可能です。
終活アドバイザーは、必要に応じて専門家への紹介を行います。終活では遺言書の作成や資産管理など、行政書士や税理士、弁護士などの力が必要な場面も多いです。
相続問題や財産管理など、早めに専門家へ繋げた方が良いケースもあるため、ニーズにあった紹介が行える終活アドバイザーは心強い存在となるでしょう。
終活アドバイザーは、専門家との話し合いの場や書類作成時に同席することもできます。
自治体や介護施設、葬儀場などで終活セミナーが開かれることが多いため、講師として講座や講演会を開催することもあります。
終活セミナーを通じて、終活の重要性や方法を大勢の人に広めるのも、終活アドバイザーの役割のひとつです。
終活アドバイザーの資格を取得するには、通信講座の受講と検定試験の合格、終活アドバイザー協会への入会が必要です。
講座では終活の基本知識から、財産管理、年金、相続、医療・介護制度、葬儀・お墓、エンディングノート、成年後見制度など多岐にわたる内容をテキストから学びます。講座終了後は、自宅での受験が可能です。
協会への入会後に、認定証と会員証が交付され晴れて「終活アドバイザー」として稼働できます。
画像引用元:https://shukatsu-ad.com/course/
受験料には、テキスト代や受験料もすべて含まれます。万が一、試験に落ちた場合も受講期間の8ヵ月以内であれば、何度でも挑戦ができる有難い仕組みです。
終活アドバイザーとして活動するには、6千円の年会費が毎年かかるため仕事としてではなく、ご自身や家族、友人の終活をサポートするためだけに受講するのであれば、講座の受講だけでも十分かもしれません。
試験内容 | マークシート方式 |
受験資格 | なし |
通信講座・受験料(税込)※テキスト代含む | 35,000円※分割払いの場合は35,760円 |
合格基準 | 60%以上 |
入会金 | 4,000円 |
年会費 | 6,000円 |
情報引用元:https://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1381/
終活アドバイザー協会へ入会することで、下記のメリットを受けられます。
終活アドバイザーの資格は、多岐にわたる場面で活用することができます。
ご自身はもちろん、家族や親族、友人の終活に対して適切なアドバイスを提供できます。
早めに終活を意識し、取り組めることは、後悔しない老後を送るためにも大切なことです。さらに、身近な人に万が一のことが起きた際も、慌てずに冷静に対応することもできます。
終活アドバイザーは、葬儀業界や霊園や墓石業界、介護業界の他、保険業や金融業でのスキルアップに役立ちます。
終活アドバイザーとしての知識を活かし、より具体性と説得力のある商品やサービスの案内ができるからです。お客様からの質問にも自信を持って答えることで、信頼向上にも繋がるでしょう。
終活アドバイザーとして開業することもできます。セミナー講師やお客様に保険や葬儀、お墓の購入サポートを独自に展開することも可能です。最近では終活アドバイザーであることを売りにして、YouTubeで終活の方法を配信している方もいらっしゃいます。
今後も超高齢化社会は継続していくため、対象となる顧客も少なくないでしょう。
終活アドバイザーとして働く場合、就労する職種によって年収は大きく異なります。理由は資格取得が直接、年収に反映されるわけではないからです。
以下は、終活アドバイザーが就労する主な職場と平均年収になります。
業種 | 年収 |
葬儀社 | 400~500万円 |
墓石・石材店 | 300~450万円 |
介護職 | 300~400万円 |
保険業 | 500~600万円 |
金融業 | 600~700万円 |
また、就労場所によっては、資格手当が出る可能性もありますし、資格を活かしお客様満足度や売上貢献などのキャリアアップを目指し、年収を上げることも可能です。
終活アドバイザーは、日本の超高齢化社会において重要な役割を担うため、将来性は高いといえます。
超高齢化社会では、高齢者ご本人や家族が終末期や死後の準備をどのように進めてよいか分からないことも珍しくありません。
増える高齢者の数と比例して、終活についてのサポートやアドバイスが必要な割合も増えてくるでしょう。
平均寿命が延び「100年時代」となった現代、充実した余生を支援する終活アドバイザーは社会的にも意義のある存在となります。
最後に、終活や高齢者支援に関連する資格を8つご紹介いたします。
終活アドバイザーの資格と併せて取得することで、さらに深い知識を得られ、より説得力のあるアドバイスができるでしょう。
以下に、取得の難易度が低い順でご紹介します。
終活カウンセラーは、一般社団法人 終活カウンセラー協会が認定する民間資格で、「相続・遺言・保険・葬儀・墓・介護・健康」など、終活に関する幅広い知識を有する資格です。
本記事でご紹介した終活アドバイザーとよく似た資格で、混同される方も多い資格ですが、
終活「カウンセラー」であるため、ヒアリングだけでなく相談者の心の負担を軽減する手助けも行います。
⇒終活カウンセラーについてはこちらの記事でもくわしくご紹介しています。
生前整理アドバイザーは、「生前整理普及協会」が認定する資格で、相談者やご家が、生前整理を効率的に行うために適切なサポートを行います。
物や情報を正しく整理し生活空間を快適にすることは、老後の生活の質を高めるのにも非常に効果的です。
検定には2級、準1級、1級の3つと、指導員としての2級認定指導員、準1級認定指導員、1級認定指導員の3つの計6つの資格を取得することができます。
遺品整理士は、「一般財団法人 遺品整理士認定協会」が認定する資格で、故人の遺品を整理しご遺族の労力と心の負担を軽減する役割を持ちます。
遺品整理は相続や整理、処分方法など適切に行う必要があり、膨大な時間と専門的な知識が必要です。遺品整理士はご遺族に配慮しながら、スムーズな遺品整理を行ってくれます。
遺品整理士になるには、協会が主催する養成講座を受講し、課題レポートを提出し合格することが必要です。
⇒遺品整理士についてはこちらの記事もご参考ください。
相続診断士は、「相続診断協会」が認定する資格で、相続の知識を身に付け相続診断ができる資格です。
相続についてのプロフェッショナルなため、相続トラブルや問題が起きそうな相談に対し、適切な案内をし円滑な相続を目指すことができます。
資格は相続診断士と上級相続診断士の2種類あり、WEBからも申し込みが可能です。
⇒相続診断士についてはこちらの記事もご参考ください。
FP技能検定は、「日本FP協会」が実施する国家資格です。「家計のホームドクター」と呼ばれ、家計に関連するお金の幅広い知識を持っています。
老後の介護や医療費、資金、年金や社会保険、資産運用や相続・贈与について、終活カウンセラーとして役立つ知識が身に付くでしょう。
3級、2級、1級あり、全部の級で学科試験と実技試験があります。
介護福祉士は、「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」が実施する国家資格で、介護を必要とする人たちへの身体介護や生活の支援、相談に乗ります。
食事や入浴、移動の他、服薬もでき、介護を受ける方だけでなく家族にも助言や指導を行うことが可能です。
受験するには、指定の養成施設や福祉系高校を卒業するか、3年以上の実務経験が必要となります。
社会福祉士は、介護福祉士と同じ「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」が実施する国家資格で、身体や精神に困難がある人を支援するための資格です。
福祉サービスと利用者の橋渡し役として、相談者が質の高い安心した生活を送れるように、助言や支援プランの作成を行います。
受験資格があり、福祉系の学校や養成施設の履修と相談援助の実務経験が必要です。
介護支援専門員の資格は、各都道府県が実施している国家資格です。
高齢者や要介護者の相談に応じ、状況に応じたケアプランを提案し、自立した生活が行えるように支援します。
受験資格として、保健医療福祉分野(医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士など)での実務経験が5年以上必要です。さらに「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、「介護支援専門員実務研修」を受ける必要があります。
本記事では終活アドバイザーについてご紹介いたしました。
終活アドバイザーは高齢者と家族を支え、後悔のない満足した老後を迎えられるようにサポートする専門家です。
年金、医療・介護保険、葬儀・お墓、遺産相続、保有資産の管理、老後の生活費の確保など、多岐にわたる知識を持ち、超高齢化社会でますます重要な役割を担っています。
業務内容は、終活に関する相談からエンディングノートの支援、行政手続きのサポート、専門家への紹介、終活セミナーの講師などです。
終活アドバイザーの資格を取得するには、ユーキャンの通信講座の受講と試験の合格。さらに、終活アドバイザー協会への入会も必要となります。
終活についての相談が多い葬儀社や霊園・墓石業界、介護業界、保険業、金融業でのスキルアップに大いに役立つでしょう。
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