葬儀業界の転職事情(仕事内容、やりがい、転職理由、年収など)について | スマート葬儀ジョブ

【2024年最新】葬儀業界の仕事とは?
転職事情、仕事内容、やりがい、転職理由や年収まで解説!

目次

  1. 葬儀業界の現状
  2. 葬儀業界の仕事内容と職種
  3. 葬儀業界への転職事情
  4. 葬儀業界で働くのはきつい?転職する前に知るべき4つ
  5. 葬儀業界で活躍・向いている人の特徴3つ
  6. まとめ

「葬儀業界の将来性や年収は?」

「未経験でも転職できる?」

「『きつい』という噂は本当?」

高齢化による死亡者数の増加で、需要と市場規模の拡大が見込まれる葬儀業界。需要が高い葬儀業界は、人手不足の会社も多く未経験や他業種からの転職でも積極的に受け入れています。

その一方で、葬儀業界で働く労働環境や業務内容などはあまり知られていません。

そこで本記事では、葬儀業界の現状や仕事内容、転職事情、そして働く上での大変さや向いている人について詳しく解説します。

葬儀業界で働くことの魅力や、自分に向いているか判断したい方は、ぜひ最後までお読みください。

葬儀業界の現状

葬儀業界は、少子高齢化や家族葬など葬儀形式の多様化によって、大きく変化している状況です。実際の現状についてご紹介します。

高齢化社会で葬儀の需要・市場規模は高まっている

画像引用先:https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/19/dl/1-01.pdf

現在の日本では、死亡者数は年々、増加している状況です。特に2040年には死亡者数約168万人、1日当たり約4,600人の方たちが亡くなるとも試算されています。実際、業界の市場規模は約1兆5千億円と予想される程です。

死者数の増加に伴い、葬儀業界への需要と葬儀市場の規模は拡大していくでしょう。

そのため、葬儀業界は今後も安定した成長が見込まれています。

葬儀費用は減少傾向

出典:「第6回 お葬式に関する全国調査(2024年)調査」(株式会社鎌倉新書「いい葬儀」)

長期に渡り需要が見込まれる葬儀業界ですが、葬祭にかける費用は減少傾向にあります。

理由は、少人数で行われる家族葬や、通夜式や告別式など儀式を省いた直葬が増加しているためです。従来の何百人も参列する一般葬儀に比べ、費用を大きく抑えられます。

たとえば、従来の葬儀費用は150〜200万円を超えるのは珍しくありませんでしたが、家族葬や直葬は、30万〜80万円が費用相場です。

さらにネットで、よりリーズナブルな葬儀社を探す消費者も増えている為、経営戦略が必要とされる時代ともいえます。

葬儀会社の今後

高いニーズが見込まれる葬儀業界ですが、葬儀費用の減少や他業者との競合を踏まえると、今後は消費者ニーズの多様化に対応する必要があるでしょう。

たとえば、お客様との信頼関係を深めるために、透明性の高い料金の提示や喪失感を持ったご遺族にきめ細やかなサポートを提供するなど、差別化が必要です。

たとえば、リモートで参加可能なオンライン葬儀や、故人が好きだった音楽や、結婚式のようにメモリアルアルバムを流すサービスを提供している葬儀社もあります。

他にも、葬儀の括りに囚われず法事、相続、お墓選びなどアフターフォローも重要な要素となるでしょう。

葬儀業界の仕事内容と職種

「葬儀業界の仕事」と言うと、葬儀を運営する「葬祭ディレクター」や「セレモニースタッフ」が代表的ですが、葬祭に関わる職種は一つではありません。

葬儀業界で募集の多い職種は主に下記5つです。

職種 仕事内容
葬祭ディレクター 葬儀の企画・運営を担当し、当日の進行をスムーズに行うために全体を取りまとめる役割を担います。
セレモニースタッフ 葬儀当日に会場の準備や参列者の案内、ご遺族のサポートを行い、葬儀が滞りなく進行するようにします。
納棺師(湯灌師) 故人のお体を清め、身支度を整えた上で丁寧に棺に納め、送り出す「納棺の儀式」を行います。
エンバーマー 事故で損傷が激しいなどのご遺体を、生前の姿に近づける処理を行います。
生花業者 葬儀場での生花祭壇の作成や装飾全般に携わる仕事を行います。

葬祭ディレクター

葬祭ディレクターは、ご遺族が安心して葬儀を行えるよう、葬儀の計画から進行までを一手に引き受ける重要な役割を担っています。

葬儀はご遺族にとって非常に大切な儀式です。進行がスムーズに満足できるか、葬祭ディレクターは、ご遺族の希望を丁寧に聞き取り円滑に進むようサポートします。

ご遺族との打ち合わせや会場の手配、祭壇の設営、宗教者との調整、葬儀の進行まで、多岐にわたる業務を担当するのが葬儀ディレクターの役割です。

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セレモニースタッフ

セレモニースタッフは、葬儀が円滑に進行するようにサポートする重要な役割を担っています。葬祭ディレクターの補佐的な立ち位置になるケースも多いです。

具体的には、参列者の誘導、焼香の進行サポート、葬儀後の片付けなど、ご遺族が安心して故人を見送れる環境を整えます。

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納棺師(湯灌師)

納棺師(湯灌師)の役割は、故人の最後の旅立ちを美しく整えることです。

ご遺体を清める湯灌や、死化粧、納棺の作業を通じて、ご遺族が安心して穏やかにお別れできるようにサポートします。

例えば、髪を整えたり、メイクを施し、納棺の際にはご遺族の希望に応じて副葬品を棺に納めるなど、心を込めたケアを行うことで、ご遺族の悲しみを少しでも和らげることが求められる仕事です。

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エンバーマー

エンバーマーは、ご遺体の保存と修復を行う専門技術者です。特殊なエンバーミング技術を使い、遺体の腐敗を防ぎ、損傷がある場合には生前の姿に近づけることができます。

例えば、事故や病気でご遺体の損傷が激しい場合でも、エンバーマーの処置によって生前のお姿に近づけることで、故人の尊厳を守りご遺族が心穏やかに最後のお別れできるようになるでしょう。

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生花業者

生花業者は、葬儀で美しい生花祭壇を作り、故人との最後のお別れを彩るのが主な仕事です。

花の選定や配置を行うだけでなく、故人が好きだった花や思い出を反映した祭壇など、ご遺族が満足できるようなデザインの提案も行います。

斎場を華やかにすることで、ご遺族や参列者の心を癒し穏やかな気持ちで送り出せるようにするのも生花業者として重要な役割です。

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葬儀業界への転職事情

葬儀業界は、転職市場でも特に注目される業界の一つです。

未経験者やシニア層、他業界からの転職者も増加している葬儀業界の転職事情についてご紹介いたします。

葬儀業界は未経験でも積極採用

葬儀業界は、職種に関わらず多くの会社で未経験者でも積極的に採用しています。

もちろん経験者の方が採用されやすいですが、元々葬儀にかかわる業務は、特別な資格は必要無く、人柄やコミュニケーション能力の方が評価されるためです。

実際、多くの求人で「経験不問」としています。

ただし、葬儀業界では職種に限らず「普通免許取得」は必須条件です。お客様のご自宅に伺う、葬儀に使用する物品の搬送や斎場へ向かうなどの際に必要になります。

とはいえ、ほとんどの求人で「AT限定可」となっており、運転免許の合格率は70%前後です。国家資格と比較するとそれほど難易度は高くないでしょう。

他業界からの転職者が増加

未経験から可能な門戸の広さと、業界の安定性・社会貢献度の高さもあり、他業種から葬儀業界へ転職する方も少なくありません。

特に、昨今は経済的な不安定さがますなか、需要が必ずある葬儀業界は魅力的な選択肢といえるでしょう。

また葬儀業界は「死」という、誰もが避けられない現実に向き合い、サポートする仕事です。ご遺族から直接、手を握り涙を流しながら感謝してもらえる仕事はそう多くありません。

葬儀業界で働くのは決して楽ではありませんが、人生の最後を支える使命感を持って働く方も多いです。

転職した場合の年収は300~600万円

葬儀業界に転職した場合の平均年収は300〜600万円です。(参考:厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」)

年収は、担当する業務内容や企業の規模、地域、雇用形態によっても変動しますが、未経験の場合で転職した場合の年収は300万円前後となります。

会社によっては「葬儀ディレクター」や「納棺師」など手当がでるケースもあるため、年収アップを目指すのであれば、資格取得も視野に入れておくと良いでしょう。

葬儀業界で働くのはきつい?転職する前に知るべき4つ

葬儀業界で働く上で「きつい」という言葉を目にする方も多いのではないでしょうか。下記に、転職する前に知っておくべき大変と言われる理由を4つ解説します。

1.不規則な勤務形態と長時間労働

2.体力・精神的な負担

3.職業への偏見

4.配慮や気配りの気疲れ

1.不規則な勤務形態と長時間労働

葬儀業界の仕事は、葬儀の発生が予測できないため、勤務形態が非常に不規則になりがちです。

突然の夜間対応や休日出勤が必要な場面も多く、長時間労働が続くことも少なくありません。

不規則な勤務形態のため、プライベートの時間が確保しにくく、ストレスに感じる方もいらっしゃるでしょう。

2.体力・精神的な負担

葬儀業界では、職種に関わらず体力と精神的な強さが求められます。

ご遺体の搬送や斎場の準備など、力仕事が多く、さらに亡くなった方とご遺族の深い悲しみに直面するため、精神的な負担も大きいです。

深い喪失感や感情的な場面に立ち会うケースも多いため、冷静に対応できる精神力が求められます。

3.職業への偏見

葬儀業界は「死」に直結する仕事であるため、周囲の人たちから理解が得にくい側面があります。

過去に納棺師を描いた映画「おくりびと」でも主人公が家族から職業に対する偏見や誤解を受けるシーンが描かれていました。

以前よりも偏見は少なくなったとは言え、依然として先入観を持つ方もいらっしゃいます。とは言え、誰にでも訪れる死に関わる葬儀業界は社会的に必要不可欠な仕事であり、誇りや使命感を持って働く人も多いです。

4.配慮や気配りの気疲れ

葬儀は、ご遺族にとって最後のお別れの場です。非常に大切な儀式であり、葬儀業界の仕事では細やかな気配りや配慮が求められます。

ご遺族や参列者の心情に寄り添い、失礼のない振る舞いや言葉遣いが必要です。気を張る場面も多く、一瞬の気のゆるみがご遺族や参列者の信頼を損なう恐れもあり、常に高い集中力が求められるでしょう。

葬儀業界で活躍・向いている人の特徴3つ

葬儀業界は未経験者でもチャレンジできますが、「人の死」に関わるデリケートな仕事です。そのため誰でも務まるわけではありません。

下記に、葬儀業界に向いている人の特徴を3つご紹介します。

1.他者を思いやる心

2.コミュニケーション能力

3.体力・精神面の強さ

他者を思いやる心

葬儀業界に関わるすべての職種では、大切な人を失った深い悲しみの中にいるご遺族の心情に深く寄り添うことが求められます。

誠実さや素直さがある方は、ご遺族に安心感を与え、信頼を得ることができるでしょう。

また、葬儀の進行や準備においても、細やかな配慮や気遣いが必要です。他社を思いやる心を持つ人であれば、ご遺族が穏やかに故人を見送るサポートができるでしょう。

コミュニケーション能力

葬儀業界では、ご遺族や参列者とのコミュニケーションが欠かせません。

特に、ご遺族との打ち合わせや葬儀の進行中に、相手の気持ちを汲み取り、適切に対応する能力が求められます。

高いコミュニケーション能力を持つ人は、他業種から転職してきた方でも、葬儀業界で長く活躍でき重宝されるでしょう。

体力・精神面の強さ

葬儀業界で働くには体力と精神的な強さも重要です。

葬儀のタイミングは予測できないため、休日や深夜、早朝に対応する必要があります。そのため、生活リズムが不規則になりがちですし、ご遺体の搬送や斎場の準備など、力仕事が求められる場面も少なくありません。

さらに、葬儀は人の死と向き合う仕事であり、精神的な負担を感じる人も多いです。故人やご遺族のために尽力できる人であれば、大変さの中にやりがいを感じられるでしょう。

まとめ

葬儀業界は高齢化に伴う死者数の増加によって、需要が高まっている一方で、肉体的・精神的にも大変なことが多いです。

不規則な勤務形態や体力・精神的な負担、職業に対する偏見、そして細やかな配慮が求められるなど、事前に理解しておくべきポイントもあります。その反面、転職しやすい業界であり、ご遺族から感謝されるやりがいのある仕事です。

葬儀業界に向いている人の特徴として、他者を思いやる心、コミュニケーション能力、体力・精神面の強さが挙げられます。資質を持つ方であれば、例え経験がなく他業種からの転職であっても、葬儀業界で長く活躍できるでしょう。

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